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遺言書による相続登記(不動産の名義変更)

遺言書による相続登記
(不動産の名義変更)

遺言書による相続登記とは?

遺言書による相続登記とは?

 建物や土地のような不動産は所有者に変更が生じると、その名義の変更が必要となります。相続においてもそれは同様です。相続は相続開始と同時に被相続人から相続人に所有権が移転します。つまり所有者に変更が生じますので、その旨の登記をしなければなりません。 

 登記をする際、移転の事実の違いによって手続き方法や申請人、必要書類が変化します。相続の登記の場合ですと法定相続分通りの相続登記なのか、遺産分割協議による相続登記なのか、遺言による相続登記なのかによって手続き方法等が変わっていきます。

 金融機関の相続手続きのような、他の相続手続きと違い不動産の相続手続きは事案によって非常に分かりづらく、細かいです。今回は遺言の有無によって相続登記の方法にどのような変化があるのか説明していきます。

「不動産の名義変更」という言葉は間違っている?! ~豆知識~

 この相続が発生したことを原因として所有権を移転する方法を正式にいうと「相続登記」といいます。登記に馴染みがない一般の方のため、司法書士はあえてわかりやすい表現で、「不動産の名義変更をする」といった言葉を使いますが正確にいうと間違いです。なぜなら、登記法上の名義変更というと、それは所有権登記名義人表示変更登記(住所変更登記や氏名変更登記など)を指すこととなり全く違う登記の意味になってしまうからです。
 とはいえ、司法書士や法務局の登記官はそのことを認識しながら、わかりやすい「不動産の名義変更」という表現を使いますので、これから相続登記をしようという方はこの事実を知ったうえで話をした方が登記を進めやすいかもしれませんね。ちなみに、当事務所でもわかりやすいいよう「不動産の名義変更」という言葉を採用して説明しています。

遺言書がある場合と、ない場合の相続登記の違い

 登記手続きの違いは遺言があった場合、なかった場合のみで変化はせず(後述する必要書類は遺言の有無で変化します)遺言の内容によって変化する場合があります。
 それは遺言の内容(不動産について)が相続分の指定や遺産分割の方法なら遺言のない
通常の相続登記とかわりません。遺言の内容(不動産について)が遺贈の場合は登記の原因、申請人が変化します。

 通常の相続登記は、相続人の1人から申請することができ、また権利者義務者のない単独申請であり、登記の原因は相続と記載します。*1
 逆に遺贈の場合は、権利者の受贈者(遺贈を受ける者)と義務者である相続人全員の共同申請となり、登記の原因の記載は遺贈となります。また遺言執行者が選任されている場合は通常の相続登記には遺言執行人は関与しませんが、遺贈の登記の場合は逆に相続人は関与せず遺言執行人が受贈者と登記申請を行います。共同申請の方が基本的に手続きは煩雑ですし必要書類も多くなります。
 

*1 遺産分割協議の前に既に相続登記をしていて遺産分割協議によって再び移転をする場合は共同申請となります。

遺言執行者について詳しく

遺言書がある場合と、ない場合の必要書類の比較

 遺言がある場合とない場合の登記手続きの違いは遺言の内容によって変化しましたが、必要書類に関しては遺言の有無で変化します。
 遺言がある場合は遺言が必ず必要な書類になりますし、なければ当然必要ありません。ただし、登記手続きのところで述べたように、遺言の内容が遺贈なのか、相続なのかによって必要書類も更に変化しますので注意が必要です。

~それぞれのパターンで変わる必要書類について~

1 通常の相続登記のとき
相続人1人から申請でき、必要書類は被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本及び改製原戸籍(除籍謄本)、相続人全員の戸籍謄本、相続人全員の住民票の写しとなります。

2 遺言のある場合で遺贈ではないとき
遺言書(公正証書遺言以外は検認済であること)、被相続人の戸籍謄本(除籍謄本)、遺言によって相続をする相続人の戸籍謄本、遺言によって相続をする相続人の住民票の写しです。

3 遺言のある場合で、遺言の内容で不動産の遺贈があるとき
遺言書(公正証書遺言以外は検認済であること)、被相続人の戸籍謄本(除籍謄本)、遺贈を受ける者の住民票の写し、登記識別情報(登記権利書)、相続人全員(又は遺言執行者)の印鑑証明書が必要書類となります。

 以上が遺言のある場合ない場合、遺贈がある場合での基本的な必要書類です。
 1番の被相続人の戸籍謄本(除籍謄本)が出生から死亡まで必要な理由は1番の場合、通常の相続なので相続人の漏れが生じないように相続人であるもの全員を特定するために被相続人の全ての戸籍を調べる必要があるからです。
 逆に遺言がある場合は不動産を受け取る者が遺言書の記載により明確であり、被相続人の亡くなった事実さえわかればよいので出生から死亡までは必要ありません。
 また、3番は先述したように共同申請なので義務者(この場合相続人全員又は遺言執行者)の印鑑証明書及び登記識別情報が必要となります。不動産の登記では共同申請の場合原則、登記識別情報と義務者の印鑑証明書が必要になるからです。住民票の写しは、新たにその不動産の名義人になるものが実在する人物であることを証するために必要となります。架空の人物の登記を防止するためです。

 

 

遺言のない通常の相続登記

遺言による相続登記

遺言による遺贈の登記

登記の原因(登記申請書記載事項の一部)

 

相続

 

相続

 

遺贈

 

申請人

 

相続人

 

相続人

相続人全員(又は遺言執行者)及び受贈者

 

遺言書

 

 ─

必要

必要

被相続人の戸籍謄本(除籍謄本)

必要

(相続人全員の特定のため出生から死亡まで必要)

必要

(亡くなったことを証するため)

必要

(亡くなったことを証するため)

不動産を受け取る者の住民票の写し

 

 

必要

 

必要

 

必要

戸籍謄本

 

相続人全員分

 

不動産の相続を受ける者

必要なし

 

印鑑証明書

 

必要なし

必要なし

必要(義務者)

 

登記識別情報

 

必要なし

必要なし

必要

遺言書の検認について詳しく

難しい相続登記

 通常の相続による登記、遺言による登記の手続き方法の違い、必要書類の違いを見てきましたが、これはあくまでの基本的なものです。ケースによって相続登記は手続きの流れが細かく変化しますし、必要となる書類は多岐にわたります。
 不動産の登記で必ず必要となる費用の登録免許税も決して安いものではありませんから間違った登記は避けたいものです。また自分自身で必要書類を調べて集めてとなると、かなりの時間がかかってしまいます。そういった理由から、他の相続手続きと違い不動産の相続登記手続きに関しては専門家への相談が必要だと感じます。もしご自身で相続登記手続きをされる場合は、時間はかかってしまいますが、必ず法務局で説明を受けながら手続きをした方がよいでしょう。

相続不動産の名義変更なら当事務所へご相談を

 前述したように、相続登記(不動産の名義変更)は馴染みのない法務局に対して行うものであり、相続でしなければならない手続きの中でも最も厄介かつ複雑な手続きといえます。知識がない人がやった登記で最も大きな問題としてあがるのは「登記申請漏れ」です。不動産は単純に土地と建物だけとは限りません。共有私道部分・駐車場・隅切部分・遠隔地の土地など、このような部分の権利関係をご自身で全て把握できますか?特に私道部分の移転漏れがあったために、将来不動産を売却しようとしてもできないということもありえます。ご自身でやられて不動産売却が不可能となるような大きなミスをしてしまうくらいだったらはじめから専門家に相談した方がいいに決まっています。
 当事務所も相続した不動産名義変更に強く力をいれておりますので安心してご相談にいらしてください。
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当サイト内の相続・遺言コンテンツまとめ

【相続の流れ①~⑧】
おおまかな相続手続きの流れを知ろう!
遺言書の探し方・遺言検索システムの方法を紹介。
相続人の調査方法は戸籍集めでやります。
肝心な相続財産の調査で遺産を把握しよう!
調査したら相続放棄か遺産分割かを決めましょう。
遺産分割協議書の作り方や遺産の書き方を学ぶ。
分割協議書を使って預貯金の相続手続きをしよう。
最後の難所「法務局で不動産の名義変更」

【相続(基本編)】
死亡以外でも相続が開始することがある?
相続に困ったときの公的な相談先一覧
養子は実子と同じように相続できる?
認知を受けた非嫡出子と嫡出子の相続分の違い
内縁の配偶者は相続人になる?
行方不明の相続人がいて困っている
相続させたくない相続人の相続権を奪う方法
生命保険金は相続財産になる?
死亡退職金は相続財産になる?
子供名義での銀行預金は相続財産になる?
死亡・相続開始後すぐに行う手続きは
亡くなった人の水道光熱費や病院代の清算
葬儀代(葬式費用)の支払いは誰がする?
遺言書があっても遺産分割協議できるか
親の介護をしたら多く相続財産をもらえる?
相続財産が不動産だけの場合の遺産分割方法
相続税は誰が申告するの?
相続税はいつまでに申告するの?
相続税はいつまでに納付すればいいのか
相続税は分割払いできる?
相続税は現金以外でも払える?
準確定申告って?
相続税申告に必要な残高証明書とは
相続税の3つの控除を知りたい
相続時精算課税制度ってどんなもの?
遺産分割が成立しないと相続税申告できないの?
胎児も相続人になれるの?
相続人の範囲と法定相続分は?
遠い本籍地の戸籍謄本の取り方を知りたい
権利証が見つからなくても相続登記できる?
遺産分割をしないで放置したらどうなる?
負道産を相続してしまったら
遺品整理業者へ頼むメリットは?
農地を相続したら
相続不動産を売る際に発生する税金って?
みなし取得費と譲渡所得税を知る
除籍謄本って何?
改製原戸籍って?
疎遠な相続人と遺産分割する注意点
法定後見と任意後見の違いは?
成年後見制度について知りたい
期限付きの相続手続きってあるの?
遺産分割証明書とは?
法定相続情報証明制度って何?
法定相続情報一覧図の申請方法は
法定相続情報一覧図と相続関係説明図の違いは?
高齢者消除とは
同時に相続人が死んだらどうなる?
相続税額の2割加算とは
相次相続控除って?

【相続(応用編)】
相続専門家について
未成年者がいる場合の遺産分割①
未成年者がいる場合の遺産分割②
認知症の方がいる場合の遺産分割
相続債務の調べ方
横浜地方法務局・不動産管轄一覧
相続税の課税対象となる「みなし相続財産」
特別受益とは
揉めない遺産分割の方法
寄与分とは
出生から死亡までの戸籍の集め方
調停・審判による相続財産の名義変更
遺言書による相続財産の名義変更

相続による株式・国債の名義変更
死亡届の提出は相続開始のスタートライン
代襲相続とは(世代をまたぐ相続)
小規模宅地の特例とは
相続放棄をすることの危うさ
相続手続きに必要な戸籍取得の難しさ
相続財産とは、そもそも何か
銀行等での相続手続きに必要になる書類
​≫海外在住の相続人がいる場合の遺産分割
相続財産の中に株式や国債があった場合の相続手続き

遺産分割協議をする前に知っておきたいポイントとは
相続した遺産の分け方と、その流れ
遺贈を受けると相続分が減ってしまう?
香典や弔慰金は相続財産?
不動産の相続による名義変更の期限
相続放棄手続きの流れ
相続人になれなくなってしまう行為
相続分の譲渡とは
​≫相続放棄と相続不動産の管理責任
戸籍をたどることが出来なくなる場合
相続不動産は売却してしまった方が良い場合も
相続不動産を売却する場合に必要となること
遺産分割協議の前に相続財産を確定する重要性
相続登記に必要な住民票の除票が取得できない?
相続人の1人からの預金の解約
空き家の譲渡所得税3000万円の特別控除
空き家を放置するデメリット
相続した空き家問題
​≫なぜ空き家が売れずに負道産になるのか

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「開業当初より相続分野に積極的に取り組んでおります。遺産承継業務や遺言執行といった財産管理を得意としております。相続のことならお任せください!」
・司法書士よしだ法務事務所代表
・行政書士法人よしだ法務事務所代表
・NPO法人よこはま相続センターみつば元代表理事
【保有国家資格】
司法書士、簡易訴訟代理権認定、行政書士、ファイナンシャルプランナー、宅地建物取引主任者、他多数
 

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