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故人の遺言書が複数見つかった事例

亡くなった方の遺言書が複数見つかった事例を解決した事例

横浜市西区の相続

遺言が複数見つかったら(西区)

[前提事例]
 被相続人は父親で、相続人は長男・次男・三男。

父親は横浜市西区にある自宅(父親名義)と、それとは別に同区内のアパートを所有している。預金は8000万円ほど。

預金もですが、自宅とアパートは西区浅間町という横浜駅からも徒歩圏の非常に良い立地にあるため、相続税申告は確実に必要なものと思われる。

父親は、子供3人が相続で揉めないように遺言を残していたが、途中に気持ちが変わったのか、なんと5通もの遺言(自筆証書)を書いていた。
全て封はされておらずそのままの状態で残っていた。

父親の自宅からも近い当事務所のことをインターネットで調べて長男が代表で遺言を全て持参のうえで相談に来られた。

有効な遺言と、無効な遺言を選別するところから

 今回のケースのように、遺言を複数書く方はたまにいらっしゃいます(過去10通以上の遺言を残したケースも)。
自筆証書遺言は、自分が好きな時に簡単に書けてしまうがゆえ、簡単な気持ちで何度も書いてしまう方がいます。それは、本人の気持ちなので仕方がないかもしれませんが…のこされた家族は相続手続き上に混乱が生じるのでやめておくべきだと思います。

持参いただいた遺言の内容を確認すると、子供達3人に財産をあげたいことは一貫していましたが、内容が異なっています。

本件のように遺言が複数見つかった場合には、まずは遺言の中で有効なものと無効なものを選別しなければいけません。
内容を精査してみると、民法上の要件は2通が揃っておらず無効(日付が書いていない、訂正方法が法律に従っていない、捺印がない等)で、3通が有効だと判断できました。

無効な遺言を検討しても意味がありませんから、無効な遺言を除外した3通の内容を見ていきます。

本来であれば無効になるような遺言を書くこと自体がおかしいですが、実務的にいえば無効な遺言がかなり多いので(本人はちゃんと書いたつもりでも要件や不備はあるもの)、当事務所では有効か無効かの精査からはじめます。これは見つかった遺言が1通の場合も同様です。

有効な遺言書を日付順に見ながら優先順位を決める

 有効な遺言書のうち、最初の遺言は「長男に全ての財産を相続させる。」ものでしたが、日付が後の2通は「長男が自宅、次男がアパート、預金は子供達で3等分で分けて相続しなさい。」といった内容でした。
それ以外にも色々なことが遺言に書かれていましたが(自分の考えや気持ちなど)、法的な効力が生じそうな部分としては、上記の財産承継についてです。

この遺言をもとに相続の方針を決めていけばいいように思いますが、ここで問題が発生します。
実は、無効になった遺言のうち、1通が上記の遺言よりも後の日付で書かれていて、その無効な遺言には「兄弟3人で公平に3等分しなさい。」と書かれていました。
この遺言が有効であれば、三男の取り分が多くなっていたはずですから、三男としては気持ちがおさまりません(当事務所に相談に来られる前にはこの最終の遺言の内容をもとに3等分にしようと兄弟で話をしていたそう)。

長男にどうしたいのか聞いてみると、長男と次男の2人は、別に3等分にすることは構わないそうで、できれば兄弟で揉めることなく相続手続きを完了させたい気持ちの方が強いようでした。

当事務所からのご提案と解決方法

 お話をよくよく聞いてみると、遺言があった場合にはその内容に100%従わなければいけないと思っていたようで、当事務所から「別に全員が同意していれば遺産分割協議をすることができますよ。」とアドバイスをさせていただいたところ、皆さん安心されたご様子でした。
遺言については家庭裁判所での検認の手続きを進めていましたが、遺産分割協議を行うことに方針を変更します。
兄弟3等分で分けてしまうと不動産も3人の共有(各持分3分の1ずつ)になってしまいます。アパートも所有していましたから、管理上の問題で共有にすることはお勧めできません。
兄弟で話し合っていただいた結果、自宅は次男が引き継ぎ、アパートは長男が相続します。そして、預金については、長男と次男が300万円ずつ相続して、残りの預金は全て三男が相続することになりました。
遺産分割協議をすることができれば自由に内容を決めることができますので、財産が多い方のケースでは遺言がある場合よりもむしろ揉めないことの方が多いのかもしれません。

相続税についても、この遺産分割協議の内容で行うことにして、相続手続きも無事に完了させることができました。相続税申告もありましたし、検認の手続きも経たため、本件では全体として約5ヶ月ほどかかった事案になります。

この事例もそうでしたが、遺言が複数あると相続人が混乱することになりますので、遺言を買いなおした場合には過去の遺言は必ず破棄しておくべきだと強く思います。

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相続の流れ①~⑧】
おおまかな相続手続きの流れを知ろう!
遺言書の探し方・遺言検索システムの方法を紹介。
相続人の調査方法は戸籍集めでやります。
肝心な相続財産の調査で遺産を把握しよう!
調査したら相続放棄か遺産分割かを決めましょう。
遺産分割協議書の作り方や遺産の書き方を学ぶ。
分割協議書を使って預貯金の相続手続きをしよう。
最後の難所「法務局で不動産の名義変更」

【相続(基本編)】
死亡以外でも相続が開始することがある?
相続に困ったときの公的な相談先一覧
養子は実子と同じように相続できる?
認知を受けた非嫡出子と嫡出子の相続分の違い
内縁の配偶者は相続人になる?
行方不明の相続人がいて困っている
相続させたくない相続人の相続権を奪う方法
生命保険金は相続財産になる?
死亡退職金は相続財産になる?
子供名義での銀行預金は相続財産になる?
相続した収益不動産の家賃は相続財産?
死亡・相続開始後すぐに行う手続きは
亡くなった人の水道光熱費や病院代の清算
葬儀代(葬式費用)の支払いは誰がする?
遺言書があっても遺産分割協議できるか
親の介護をしたら多く相続財産をもらえる?
相続財産が不動産だけの場合の遺産分割方法
相続税は誰が申告するの?
相続税はいつまでに申告するの?
相続税はいつまでに納付すればいいのか
相続税は分割払いできる?
相続税は現金以外でも払える?
準確定申告って?
相続税申告に必要な残高証明書とは
相続税の3つの控除を知りたい
相続時精算課税制度ってどんなもの?
遺産分割が成立しないと相続税申告できないの?
胎児も相続人になれるの?
相続人の範囲と法定相続分は?
遠い本籍地の戸籍謄本の取り方を知りたい
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遺品整理業者へ頼むメリットは?
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法定相続情報一覧図と相続関係説明図の違いは?
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【相続(応用編)】
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相続による株式・国債の名義変更
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代襲相続とは(世代をまたぐ相続)
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銀行等での相続手続きに必要になる書類
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遺産分割協議をする前に知っておきたいポイントとは
相続した遺産の分け方と、その流れ
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遺産分割協議の前に相続財産を確定する重要性
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​≫なぜ空き家が売れずに負動産になるのか
定期借地権付きの建物(空き家)を相続したら

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相続した不動産の「換価分割」って?
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遺品の中から直筆の遺言書がでてきたら
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相続した定期借地権付の建物を売却処分
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甥と遺産分割して相続手続きを解決
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遺留分を支払って相続手続きを解決
再建築不可の相続した戸建てを換価分割したい
放置された遠方の空き家を処分したい
業者から購入希望の連絡を受けて相続登記
相続税の納付資金を売却代金で用意
相続手続きを至急で完了
相続した駅前の賃貸マンション一棟を遺産分割
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疎遠な叔父の相続手続き
相続した土地を分筆して兄弟で分けた事例
遺留分権利者がいる場合の相続手続き
相続で代々引き継いできた土地を処分
相続と贈与を使って自宅名義の権利調整
多額のローンが残ったアパートを相続
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全く知らない相続人が判明した事例
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遺産分割前に相続人の一人が死亡した事例
貸金庫に多額の現金が見つかった事例
遺言を公正証書で作り直し
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公正証書遺言を親に書いてほしい子の相談
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【保有国家資格】
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