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相続で共有になった土地の持分売買

相続で共有となった土地を親族間で持分売買をして解決

持分の売買は専門家へ相談を

[前提事例]
 本件は既に相続が完了して登記も済んでいる事例です。

被相続人は父親で、相続人は母親と長男と次男の3人だった。
この時の相続で、神奈川県内の自宅の土地・建物については、長男と次男の2分の1に登記申請を行った(共有にした理由について確認していない)。
この自宅には、長男夫婦と母親が住んでいたが、母親は父親が死亡した2年後に死去した。

よって、現在は長男夫婦のみがこの自宅に住んでいる。(次男は同じ神奈川県内に暮らしている)
なお、固定資産税については長男が全て支払っているが、特に家の賃料は次男へ払っていない。

長男夫婦としては、将来的に建て替えも検討しているし、このまま今の場所に住み続けたい気持ちがあるので、今のうちに権利関係(共有状態)をきちんと整理しておきたい意向がある。

このような状況で長男夫婦が2人で相談に来られた。

共有状態は権利関係が非常に不安定なもの

 このように、相続をきっかけにして不動産が親族間で共有になることは珍しくありません。
相続時にどんな事情があったかわかりませんが、専門家からすると、共有の相続登記を入れてしまうことは権利関係を不安定なものにしてしまいますし、後々の権利関係の解消の問題が出てきてしまうのでお勧めできません(実際、今回のケースも権利関係の解消で悩んで相談に来られています)。

なにはともあれ、共有の相続登記をしてしまった事実は変えることができませんので、今後どのような方法で共有状態を解消するのかを検討していくしかありません。

今回のように、相続人の1人が住んでいるが、共有持分を持つ他の相続人が住んでいないケースでは、持分を売買で買い取って権利関係を解消する方法が考えられます。

本事例でいえば、その家に住んでいない次男の持分を長男が買い取ることになります。

親族間での持分売買に問題はないのか?

 親族間で持分売買を行う場合には注意すべき点があります。それは、「持分の売買価格をいくらに設定するか」ということです。
ここで詳細な説明をしてしまうと書ききれなくなってしまいますので割愛しますが、適正な価格での売買を行わないと「みなし贈与」になり、贈与税が課税されてしまう可能性があります。

どういうことかというと、例えば、時価2000万円の持分2分の1を売買する場合には通常は1000万円で売買をすれば問題がないでしょう。しかし、親族という間柄もあって金額をあえて安く売買をしてしまう人がいるのです。
「お兄ちゃん、僕は別にいくらでもいいから金額を決めてよ。」
「そうか?じゃあ、お前の持分2分の1を100万円で買い取るよ。」

こんな感じでしょうか。親族間売買特有といえますが、売主が買主に金額を決めさせてしまうという普通の不動産売買ではありえない状況が生まれます。
これだと、1000万円の持分を100万円で買えてしまうことになりますが、税務署はこれを許しません。
税務署からすれば、時価1000万円を100万円で買えたわけだから900万円の贈与があったとみなして、贈与税を課税させてくるわけです。

親族間で売買価格を自由に決められてしまうとなれば、数千万円の不動産を1円で売買できることになってしまい、贈与税を回避する方法に使われてしまうので、みなし贈与という形にして贈与税の対象にしてくるわけです。

 このように、親族間売買では、極端に「安い」「高い」金額での売買ができませんので、適正な価格をいくらに設定するのかがポイントになってきます。

親族間での持分売買に不動産屋は入れるべき?

 通常の不動産売買では、売主と買主の双方が不動産会社に依頼をしてマッチングを行ったうえで、契約から決済へと進めていきます。
その間の段取りは勿論のこと、測量や残置物、建物解体から司法書士の手配まで、全てを不動産会社が仲介してくれますので、売主と買主の当事者達は安心して任せることができます。

しかし、親族間売買の場合ではどうでしょうか。
そもそも売主と買主が決まった状態でのスタートとなりますので、売り先や買い先を探す手間も時間も広告費用もかかりません。
親族間売買では、どちらかが住んでいるケースが多いため、残置物撤去は建物解体の問題は生じえません。さらに、測量まで要求することも稀ですし、契約上の段取りもスムーズにいくはずです。
あえて言うなら、やるべきは司法書士の手配くらいでしょうか。

このような親族間売買に不動産会社を入れるかどうかは、それぞれの事情にもよるかとは思いますが、問題等が起きそうにない親族間での売買では、あえて不動産会社に依頼する必要まではないと思います。

 親族間での不動産売買であったとしても、不動産会社を入れることは可能です。不動産会社に依頼をすれば手取り足取り指示をしてくれるでしょうし、間違いのない不動産取引を実現してくれるはずです。
しかし、高額な仲介手数料が発生してしまうので、そこは自分達の状況に応じて決めていくべきだと思います。

仲介手数料は、3000万円の親族間売買では、売主と買主の双方から96万円を支払うので、合計192万円となります。

当事務所からのご提案と解決方法

 当事務所から、司法書士だけはきちんと入れて親族間売買を行うことをご提案させていただきました。

売主と買主が決まった親族間売買での仲介手数料はもったいないですし、長男と次男の関係性を見ても売買に問題は生じえないだろうという判断です。
当事務所からアドバイスをさせていただき、売買価格を客観的な事情を踏まえながら決定してもらって、次男と売買の話をしていただくことにしました。

 話し合いをしてもらった結果ですが、次男も自分が住んでいない不動産の共有持分を持っていても仕方ないと考えていたようで、金額についてはいくらでもいいから売買をしたいという気持ちだったようです。
売買が無事に行えそうだということで、契約&決済の日程調整を行ったうえで当事務所の行政書士が売買契約書を作成し、司法書士が登記関係書類を準備します。

契約&決済は当事務所で行い、長男と次男に必要書類を持参していただいたうえで、行政書士と司法書士が売買契約書及び登記手続きについて説明を行い、無事に売買を完了することができました。 

 今回のケースでは、不動産会社に依頼をしなかったため、仲介手数料は発生しませんでしたし、当事務所の行政書士と司法書士が契約と登記のサポートをしたので、不安なく売買ができたとのご意見もいただくことができました。

当事務所にご依頼いただき、誠にありがとうございました。

当事務所では、相続・遺言に限らず、親族間売買(持分売買)についてもサポートさせていただいておりますので、ご依頼がありましたら、是非ご相談ください。

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相続人の調査方法は戸籍集めでやります。
肝心な相続財産の調査で遺産を把握しよう!
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遺産分割協議書の作り方や遺産の書き方を学ぶ。
分割協議書を使って預貯金の相続手続きをしよう。
最後の難所「法務局で不動産の名義変更」

【相続(基本編)】
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認知を受けた非嫡出子と嫡出子の相続分の違い
内縁の配偶者は相続人になる?
行方不明の相続人がいて困っている
相続させたくない相続人の相続権を奪う方法
生命保険金は相続財産になる?
死亡退職金は相続財産になる?
子供名義での銀行預金は相続財産になる?
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・行政書士法人よしだ法務事務所代表
・NPO法人よこはま相続センターみつば元代表理事
【保有国家資格】
司法書士、簡易訴訟代理権認定、行政書士、ファイナンシャルプランナー、宅地建物取引主任者、他多数
 

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