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遺産分割協議書の作成

遺産分割とは

遺産分割とは
 遺産分割とは、簡単に言うと被相続人の相続財産を相続人全員で分け方を決める話し合いのことです。
 どのように分けるかは相続人全員の話し合いによって自由に決めることが可能です。
 全員均等にすることもできますし、一部の相続人に相続分を与えない取り決めも問題ありません。不動産は配偶者へ、預貯金は子供全員均等にといった対象財産で変えることもできますし、預貯金の口座で特定したり、金額で特定することも可能です。

つまり、どういった分け方にするかは当事者(相続人全員)の意思に任されているのです。

相続人間で分け方を決める前に、ABCの三人相続人がいるケースでどういった分け方のパターンがあるのか検討してみましょう。

  • 相続人間で全くの均等
  • 不動産を住んでいる相続人へ、預貯金関係は他の相続人で均等
  • A相続人は100分の98、B相続人とC相続人は各100分の1の割合で相続する
  • A相続人が全て相続して、B相続人とC相続人は何も相続しない
  • A相続人は不動産、B相続人は○○銀行の定期預金、C相続人は△△銀行の普通預金
  • 全て換価して、お金で均等に割る

 このように分け方は様々で、どのように分け合うかは本当に当事者の自由なのです。
 ただし、金額で分け方を指定してしまうと、口座内の金額に変動があったときに困りますので、できるかぎり金額で分け方を指定するのではなく、割合を使って分配方法を決める方がいいでしょう。

 なお、遺産分割は、口頭ベースでも法律上の効力は生じますが、通常は遺産分割協議書を作成することによって書面に残すこととなります。なぜなら、遺産分割協議がされたことを相続人間だけではなく対外的に証明していかなければならないからです。 

[遺産分割についてQ&Aまとめ]
揉めない遺産分割の方法とは?
遺言書が見つかっても遺産分割できる?
未成年者がいる場合の遺産分割はどうすればいい?
認知症の方がいる場合の遺産分割はどうすればいい?
行方不明者がいる場合の遺産分割はどうすればいい?
相続財産が不動産だけの場合の遺産分割方法​とは?

想定される遺産分割協議書の提出先

協議書は法務局や税務署に提出

銀行や役所関係に提出します

 作成した遺産分割協議書は相続人が個々で保管するだけではなく、対外的に証明する書面として活躍します。銀行や役所では、遺産分割協議書の署名がなされていることは求めてきませんが、実印が押されていることは確実に要求してきます(認印では誰でも押せてしまうため)。
 遺産分割協議書の提出先として想定されるのは、金融機関だけでなく、不動産の名義変更がある場合には法務局へ、相続税の申告がある場合には税務署へ提出が必要となります。なので、遺産分割協議書を作成する場合は、相続人が保管するだけではなく、適宜役所に提出する分も作成しておいた方が都合がいいでしょう。

遺産分割をする時期

遺産分割をする時期

遺産分割はなるべく早く完了させましょう

遺言書で遺産分割が禁止されている場合を除いて、相続人はいつでも遺産分割協議をすることができます。しかし、いつでもできるとはいえ、長年遺産分割協議をしないまま放置しておくと、相続人が亡くなり更に相続人が増えたり、相続財産を使い込んでしまう相続人が現れたりと、トラブルが発生しかねないので、なるべく早期に遺産分割協議を行い完了させるようにしておきましょう。
 また、相続税の申告が必要な場合には、遺産分割を一定期間内に完了させて、相続税の申告しないといけませんので、時間的制限が出てきます。
 なかなか相続人全員が集まる機会がなくて先延ばしにされてしまう遺産分割協議ですが、相続人全員が集まって協議する必要はなく、代表の人が作成した遺産分割協議書も持ち回りで署名捺印しても構いませんし、郵送で順番に回しあっても問題ありませんので、なるべく早い段階で署名捺印を完了させましょう。
 なお、相続専門家の繁忙期は、お盆明けと正月明けと言われております。これは、相続人全員(親族で)で集まった後にご依頼をするという流れから来ているのかと思われます。

遺産分割は3種類ある

遺産分割と一言でいっても実は細かく考えると、3種類の遺産分割の方法に分かれます。一般的に遺産分割といえば現物分割を使われますが、うまく分割できないケースでは換価分割や代償分割を併用して分割する方法が使われます。

そのもので分けるか・お金で分けるか・金銭清算をするのか

(1)現物分割(財産そのもので分ける)
 現物分割とは、相続財産そのままの形でそれぞれの相続人へ取得する方法で最も一般的な分割方法です。自宅についてはA相続人へ、預金はB相続人へ、株式はC相続人へといったように相続財産をそのままの形で分割するため、比較的早くスムーズに分割することができるのがメリットです。

(2)換価分割(お金に換えて分ける)
 換価分割とは、相続財産そのものを分けるのではなく、一旦売却して現金化(換価)したうえで、お金で分ける方法です。そのままで分けることができない不動産を売却してお金で分ける場合にこの方法を使うことになります。なお、相続不動産は一旦相続人の誰かに名義変更をしてからでないと売却できませんので、法務局の名義変更(登記申請)をする時間がかかります。

(3)代償分割(金銭清算で分ける)
 代償分割とは、不動産などを相続人のうち一人が取得する代わりに他の相続人に対して差額の金銭を支払うことによって、相続人の不公平を解消する方法です。つまり、お金で清算をするという形になります。しかし、この方法を利用する場合には、相続人に支払い能力があることが条件となりますので、この方法には家庭裁判所の消極的な考えを持っており、実務的にはあまり使われていないようです。

3種類の遺産分割について触れて書きましたが、原則的に現物分割の方法を採用して、不動産を換価して分け合う場合にのみ現物分割と換価分割の方法を併用して遺産分割を行うというのが、実務上では多いです。

※不動産の換価分割に注意
換価分割の方法を採用して不動産を売却する際には、誰を登記名義人とするのかが問題となります。不動産取引においては、売主と買主の当事者が少なければ少ないほど権利関係がスムーズにいくため、不動産会社の人から「一旦誰かに名義を移してから売却すればいいですよ」と言った中途半端なアドバイスを受けることがあります。便宜的に誰かに名義変更をしてから行うこと自体は問題ありませんが、何も考えずに名義変更をしてしまうと売却時に名義を移しただけの人のみが不動産の所有者と判断されてしまい、売却代金を相続人で分け合う段階で贈与とみなされてしまい贈与税の対象となる可能性があります。このようにならないために、遺産分割協議書には不動産は換価分割であって便宜的に相続人のうちの1人に名義変更をする旨の記載をしておかなければなりません。そのことを知らずに何も考えず名義変更をしてしまうと大変なことになりますので注意が必要です。

詳細は国税庁のホームページを参照してください。
遺産の換価分割のための相続登記と贈与税

遺産分割協議書の作成方法

遺言書があっても遺産分割できるか

長年保管できる協議書を作りましょう

遺産分割協議書を作成する用紙に特別な決まりはありませんのでどのような紙に書いても問題ありません。A4コピーの用紙であっても構いませんし、原稿用紙でも構いません。遺産分割協議書を保管していくうえで、すぐに破れてしまうような紙では困りますが、文房具屋にあるような一般的な紙であれば問題ないでしょう。
 また、ワープロで印字しなければならないような要件はありませんので手書きで作成した遺産分割協議書でも有効です。とはいえ、手書きだとインクが薄くなってきたり字が読みにくいこともありますので、やはりワープロで印字したものの方がいいです。
 遺産分割協議書について厳格な要件までは要求されていませんが、ある程度の決まりはあります。
 書き方については色んなサイトに見本がありますし、大きな文房具屋でも見本が売っていますので。遺産分割協議書の詳細な書き方についてはここでは割愛させていただきます。

遺産分割協議書についてのご相談は当事務所へ!

遺産分割協議書の作成は、ある程度パソコンを使いこなせるのであれば作成すること自体は困難ではありません。しかし、対銀行・対法務局・対税務署について適正なものを作成しないと受理されずに改めて作成しなければならないこともありえます。銀行については、預金をどこまで特定しなければならないのか。法務局については、不動産の特定方法はどうすればいいのか。税務署については、どのように記載すれば相続税で処理できるか(贈与税の対象にならずに)。このようにそれぞれの提出先によって異なる論点があります。これらは、遺産分割協議について横断的に理解していないと判断が難しいことなので、ネットの雛形で安易に作成してしまうのではなく、関係提出先にあった適正な方法で作成しましょう。
 当事務所はいままで行ってきた遺産分割手続きから、これら論点を網羅した知識が蓄積されているので安心してご相談ください。
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・行政書士法人よしだ法務事務所代表
・司法書士よしだ法務事務所代表
・NPO法人よこはま相続センターみつば元代表理事
【保有国家資格】
司法書士、簡易訴訟代理権認定、行政書士、ファイナンシャルプランナー、宅地建物取引主任者、他多数
 

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